観光地として人気のフランス パリでは華やかなイメージの反面、スリや強盗などが多いのは有名な話です。またあまり知られていませんが、実は人身売買目的の誘拐がとても多い都市でもあります。
金品を取られるのも怖いですが、人身売買なんかに絶対に合わないためにより一層の注意が必要です。
これは先日(2018年1月26日 18:30 頃)フランス パリの駐在妻さんが、市内で一番治安の良いと言われる16区にて実際に体験した出来事です。
パリ駐在妻のabeさんは、ひとりで歩いているときに道を尋ねられることが多かったそうです。それこそ、尋ねられない日がないほど。
そんな彼女ですが、その日は道案内を切り口に少し変な流れになったということなんです。
Av.Fosh にて(凱旋門から伸びる人通りの少ない通り) いつものように道を尋ねられました。
話しかけられたのは、ガラケーを持った国籍不明のおじさんでした。
(以下、英語の会話)
国籍不明おじさん
「◯◯証券(日系企業)の日本人の友人と会う約束をしているが、オフィスの場所がわからない。
◯◯証券を知っているか?」
たまたまよく知っている場所だったので、即答しました。普通ならこれで終わるところですが…
国籍不明おじさん
「友人に電話で連絡を取りたいが、彼の妹の番号しか知らない。今から僕の携帯で妹に電話して彼の電話番号を聞き出したいが、彼女は英語がわからないので、君が電話に出て話してくれないか」
大企業に用事があるとは思えないほどのおじさんのみすぼらしいとも言える外見、 そして明らかに変な話にabeさんは違和感を持ち始めました。
怪しいと気を引き締めていたところ、おじさんはトドメの一言を…
国籍不明おじさん
「携帯の充電が切れそうだから、あっちの方のキヨスクで充電器を買いたいからそこまで一緒に来てくれる?」
しかし彼女はそこにキオスクがないことを知っていました。 真っ暗で人通りがないということも…。
そして「土地勘のないはずの人がなぜキオスクの場所だけは把握しているのか」という疑問…。
あまりに面倒なので適当な言い訳をつけて彼女はその場を離れました。
あとで思い返せば、明らかにおかしな話ではあります。しかし自分が遭遇してみるとピンとは来ないものです。
Abeさんは家に帰っても「私が疑いすぎだったのかな?図々しいおじさんだったな」というくらいにしか思っていなかったそうです。
しかし旦那さんに話したところ「間違いなく強盗か誘拐だ」という話になり、パリは誘拐がとても多いことなど、色んなことを知っていくにつれジワジワと怖くなってきたそうです。
★声をかけられたAv.Fosh はこんな場所でした。
・住宅ばかりでお店がない ・暗くて人気のない通り ・道幅も狭く道路とかなり距離が近いため、車から飛び出てきて襲われても避けようがない ・高速道路の乗り場がほど近く、連れ去ることも容易にできてしまいそう
★もしついていったら下記のような流れが想定できます。
1. 暗がりに連れて行ってから暴行してバックごと持ち去る。 2.自分の電話じゃ繋がらないから君のでかけてくれと言って、彼女がスマホに気を取られた瞬間、 バックもスマホを引ったくられる。 3.ついて行ったら仲間が待っていて誘拐されてしまう。
★おじさんにはこんな特徴がありました。
・国籍 不明(アフリカ系・中東系・アジア系でない) ・年齢 推定50代~60代 ・身長 170cm前後 ・服装 カーキ色のモッズコート・赤系チェックのネルシャツ・ジーンズ(着古していて、くたびれた感じ) ■その他の特徴 ・白髪交じりのくせ毛 ・長髪ではないが、前髪が長くだらしない ・髭を生やしている ・眼の色は黒っぽく、ぎょろっとしている ・かなり年季の入った二つ折りの携帯電話を所持している (スマートフォンを持っていない= 自分では道を調べられないふりをするためだと思われる)
今回の件は、日本人女性に信じてもらうために具体的に日系企業の名前を出したり、巧妙に理由をつけて暗い道に誘いだそうとしたケースだと考えられます。明らかに日本人女性を狙ってこういうことをする人物がいるということを、パリに住む日本の女性は知っておくことが大切です。
今回はabe さんが土地勘を身につけていたことや、日頃から危機管理を行なっていたことで大事には至りませんでした。彼女は今後、この道を使わないことと、道案内は断ることを決めました。
今回のことはあくまでも想定で本当のところはわかりません。しかし、他人にやりすぎだと思われようが、自分の身を守ることが一番大切です。
危険が迫ったと感じた時、最後は自信で判断し行動するしかありません。駐在中は常に危機管理意識を持ち、怪しいことがあればすぐにその場を立ち去ることを徹底しましょう。
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