こんにちは!デリー駐在妻(駐妻)のひまらやんです。前回は基本的なインドの食事情について紹介しました。いかにインド駐在の食材事情が過酷かをお分かり頂けたかと思います。
今後はひとつひとつ食品別にブレイクダウンして紹介したいと思います。前回の記事で触れた通り、インドではヒンドゥー教やイスラム教などの宗教的事情により、肉類は種類が乏しく一部を除き入手する方法が限られていたり、地域によって全く手に入らなかったりするという状態です。
今回は大切なタンパク質であり、食べれば元気になる!食卓に絶対に欠かせないはずの「お肉」の事情について解説します。
■ 肉類
【 🐔 鶏肉 🐔 】
容易に入手可能。高級スーパーはもちろん、近所のマーケットの肉屋、INAマーケット※などの色んなものが揃う市場などで購入できます。値段も日本よりずっと安く、鮮度が高く美味しいものが多いです。インドで多数派のヒンドゥー教徒のなかでもノンベジ(ベジタリアンでない)の人々が一番多く口にするのが鶏肉であるため、とても手頃な食材です。
【 🐷 豚肉 🐷 】
高級スーパー※、日系スーパー※、韓国系スーパー※、その他一部のローカル店、その他外資系オンラインショッピングサイト、INAマーケットなどで一応は手に入ります。ただ、基本的に日本の豚肉と同等レベルのものは入手は困難です。
例えば…
・INAマーケットなどのローカル市場で手に入る豚肉には豚の毛が混ざっていた…
・安心できるタイからの輸入品の豚バラ肉は200gで1000円ほどするのに、とにかく脂が重たくて炒めものにすると胃もたれするほど…鍋くらいがちょうど良い…
・タイからの輸入品でも特定のもの以外は臭みが強い…
・韓国からの輸入品は分厚くて脂っぽくて日本人の食卓には向いていない…
など、どれを試しても大抵はがっかりしてしまうことが多いです。そのため冷凍した豚肉を大量に運んでくるのが一般的です。またハムやソーセージなどの加工品に至っても同様です。加工品の中には普通に美味しいものもありますが、前回の記事で触れた通り、輸入品はとにかく高いので頻繁に購入するのには向いていません。
【 🐮 牛肉 🐮 】
超入手困難。まず、首都圏NCR(デリー・グルガオンなど)では牛肉の保持が法律で禁止されています。これはインド、特に首都圏NCRで多数派のヒンドゥー教から影響を受けた法律です。よく道端や道路の真ん中ですら牛が闊歩している姿を見かけますが、ヒンドゥー教で牛は神様とされています。人や車に対してはクラクションを鳴らしまくるインド人も牛に対してはあまり鳴らしません。もちろん食べることは禁止で、一部で牛を食べたとされ殺人や襲撃事件があったほどです。
オールドデリーなど、イスラム教の人々が多く住む地域にこっそりと牛肉販売店が構えられているという噂はありますが、基本的にお店で購入したりレストランで食べることはできません。
ただ、牛肉の代わりに水牛は食べられています。牛が神様である一方水牛は「悪魔の使い」と信じられていて、レストランでステーキなどとして食べられます。しかし、美味しく調理できるレストランでなければ臭みがあり、牛肉のように食べることはできません。(バンガロールなど、一部の州において牛肉は通常に食べられています。インドは地域によって文化や宗教の人口が異なるためです。)
【 🐑 羊肉 🐑 】
容易だが、まず日本人は買わない。ヒンドゥー教のノンベジの人々が鶏肉の次によく食べる肉です。美味しい羊肉というよりはとても臭みが強くスパイスで誤魔化しているというような品です。よく市場や町中で繋がれているのを見ますが、どう見ても日本人が知っているあの可愛らしい羊とは違います。羊というよりかは絶対にヤギの方が近いよね!?絶対そうだよね?というような外見でとにかく怪しいです。
■ 今回のまとめ
・鶏肉は手頃に入手できて美味しい
・豚肉は手に入るものの品質・値段に妥協が必要
・牛肉は絶対に手に入らない
・羊肉は論外
・豚肉、牛肉は冷凍したものを大量に運んでくることをオススメします